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2010年01月20日

◆医療の現在 生きていく力 8

当時の病院の入院患者数には、季節による変化がありました。
気候が良くなると入院患者が減少し、空床(空いているベッド)が増えてしまうという傾向です。空床が増加するのは、病院経営上は問題でした。

昔から、“柿が色づくと医者は青くなる”と言われていたそうです。この言葉は、夏の暑さから解放され、さわやかな秋日和に恵まれると、医者要らずの体調になるという意味だそうですが、病院の空床は、1―2月の、寒さから解放されると増えるのでした。
そうなると、外来でも、積極的に入院を勧めるという雰囲気になってきます。

野村さんに対して、なんらかの対応をせねばという時期が、寒さを通り越した時期と重なり、野村さんは入院されることになりました。
入院して、看護師の世話を受けることで、野村さんの落ち込みは、改善しました。入院目的の一つは達成されたのです。
もう一つの入院目的は、視力に頼らずに自己注射ができるようになることでした。病棟の看護師も張り切り、様々な器具を取り寄せて、野村さんに練習してもらいましたが、結局野村さんは、とても単純な方法を希望しました。
音で単位数を識別するという方法です。

次回に続きます。
  


Posted by 杉謙一 at 21:14Comments(0)レッスン