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2011年02月27日

◆食生活3-20 ミネラル

カルシウムの代謝の仕組みは、そこそこに複雑です。

「代謝」というのは、医学では、しばしば登場する言葉ですが、元来の意味は、古いものと新しいものが入れ替わって、変化していくことです。
ヒトの身体の、ある要素 例えば、カルシウムに着目すると、不断に入れ替わり、変化しているというわけです。
細胞自体が、不断に入れ替わっているヒトの身体なのです。
不断に入れ替わりながら、全体の統一性が維持され、田中さんという一人のヒトの同一性が維持されていること
これこそ、生命現象の脅威と言えるかもしれません。

さて、カルシウムの代謝です。

登場する器官系での主役は、骨です。
約200個あると言われているヒトの骨にはカルシウムが、詰まっています。
約1kgと言われるカルシウムの99%は、骨に存在します。
骨はカルシウム代謝では、巨大な貯蔵庫でもあります。
他の部位で、カルシウムが足りない時は、骨のカルシウムが溶け出して、補充するということです。

骨以外では、腸管、腎臓などが登場します。
これらは、ヒトの身体で、遠隔に位置しています。

当然、これらを連結する仕組みが必要で、全身に張り巡らされた血管とその中を絶えず流れている血液が連結します。
ちなみに、血液中のカルシウムは、ヒトのカルシウム量の僅か 0.1%です。
微量だが、重要です。
何千万円の定期預金があっても、財布に10円しかないと、現金でしか買えない野菜は入手できないというのと似ています。

カルシウムは日々、腸から吸収され、血液を介して、骨で出納され、腎臓を経て尿に排泄されているのです。
血液中のカルシムは8.5-10.2mg/dl と 厳密にコントロールされています。
ヒトは、食欲に導かれ、食べ、飲み、他方、尿意を 催せば 排尿するということを何気なく続けていますが、その結果、血液中のカルシウム濃度は厳密にコントロールされているのです。
これもよく考えると、驚異的です。

次回に続きます。
  


Posted by 杉謙一 at 10:08Comments(0)養生

2011年02月20日

◆食生活3-19 ミネラル

いささか 優等生的で、ありふれますが、医療的管理とトクホを上手に活用することかと思います。
車の両輪のように。

医療的管理の弱点の一つは、管理されている患者の当事者意識が、高まらないことです。
どうしても、医療の元から、少しでも遠ざかりたいという力が働くのです。
病院からはなれて、自由になりたいという気持ち。
逆に言えば、医療的管理の下では、窮屈で束縛されているという気持ちを持つ方がかなりいるということかもしれません。
特に、糖尿病のような、生活習慣の変更が、不可避な療養では、窮屈感が強化されます。

トクホが窮屈感を緩和し、当事者意識の高揚に役立てば・・。

この場合、「先生、実は、先月から 豆鼓エキスを愛用してのですが、どんなものですかね」
と切り出すことの是非から話が始まります。 
トクホも含めて、健康補助食品を、使用している方の多くが、医師には 敢えて申告していないと言われています。
アンケート調査などの結果です。

糖尿病などの慢性疾患の場合、患者と医師は治療同盟を結ぶという考え方もあります。
同盟である以上、つつみ隠さず曝け出すのが、第一歩だということになりますが、そう簡単に割り切れるのか?

脱線してしまいました。
次回から、カルシウムの問題に戻ります。
  


Posted by 杉謙一 at 09:27Comments(0)

2011年02月13日

◆食生活3-18 ミネラル

トクホは、本格的な? 糖尿病の方に適した食品と言えないと思います。
特に、本来、病院での管理(治療)を受けた方が、利点の多い病態の糖尿病の方が、病院の敷居が高いので、遠慮している場合は。

例えば、以下のような 流れです。
毎年、職場の健診では、受診は勧奨されている。
でも、医療の門はくぐりたくない。
下手に病院にいくと、医師やら栄養士やらが出てきて、禁酒、禁煙、厳しい食事制限を指導し、毎日の生活が暗転するらしい。
でも、糖尿病のことは気になるな・・。
ほおっておくと、失明したり、透析したりする破目になるそうじゃないか?
でも 自分の場合はまさかね。
ひどく 血糖が高いというわけでもないようだし。
でも なにもしないのも どうかな。
そうそう テレビで宣伝していた、「血糖が気になる」方のための、豆鼓エキスあれでいくか
こういう場合は、不適切な使い方のように思います。

では、適切な使い方とは?

次回に続きます。
  


Posted by 杉謙一 at 07:49Comments(0)養生

2011年02月11日

◆食生活3-17 ミネラル

「オリゴでしっかりカルシウム」は、“骨の健康書が気になる方の食品”という表示が認められています。
アスパラカルシウムのように「下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給・・」という表示ではありませんが。
トクホは、病気を治療する薬ではなく、あくまで食品なのです。
他のトクホの表示も見てみましょう。

例えば、「血糖値が気になり始めた方の食品」というトクホ表示の食品もあります。
豆鼓エキスが一例です。
健診で「糖尿病の気があります」などの、曖昧な説明を受け、病院は苦手だけど、やはり気になるという宙ぶらりんの心境の方には、心引かれる フレーズかもしれません。

他方、例えば、「血圧が高めの方に適する食品」というトクホ表示の食品もあります。
アミールSが一例です。

「糖尿病」、「血糖が気になり始める」、「高血圧」、「血圧が高め」
頭が混乱してきます。

薬が認可を受けるまでには、膨大なデータを蓄積し、二重三重に吟味されることは言うまでもありません。
「臨床試験」と呼ばれています。
有用かどうか、例えば、血圧の薬が、本当に血圧を下げるのかどうかが吟味されると同時に、副作用の有無が厳しく吟味されます。
この膨大なデータの精髄が、薬剤の添付文書に集約されているのです。
ひとたび 医薬品ということになると、人命に関わるので、当然のことです。

ではトクホの場合はどうでしょうか。
あくまで、食品ですが、一定の効能を表示している以上、一定のデータの提出を求められます。
その食品を食べた時、血糖は? 血圧は?
一定の効果があることは 示さないとトクホとして認可されません。
安全性については、既に食品としての使用経験があるので、薬ほど神経を尖らすことはないのです。
でも、紛らわしいのも事実です。
例えば、糖尿病の人が「豆鼓エキス」を愛用するのをどう考えるか。

次回に続きます。
  


Posted by 杉謙一 at 16:35Comments(0)養生

2011年02月06日

◆食生活3-16 ミネラル

カリウムと同様、カルシウムにも薬があります。
例えば、アスパラカルシウムという薬は、1日2錠を1日3回 つまり、1日6錠 飲むように定められています。
1錠に200mgのカルシウムが含有されているので、1日1200mg を 補充することになります。
どんな場合に、薬としての投与が認められているのでしょうか。
例えば、「下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給 骨粗鬆症、骨軟化症」と記載されています。
一度、薬事法で定められた薬として、投与されるかぎり、適応の疾患に、定められた用量、用法で投与されるのが 薬なのです。

他方、「オリゴでしっかりカルシウム」という 食品があります。
食品なのですが、特定保健用食品という認可を取った食品、いわゆる 「トクホ」です。
1日6粒食べると、300mgのカルシウムを摂取でき、しかも吸収が良いとのことです。
但し、薬ではなにので、1日3回(用法)とか、骨粗鬆症のカルシウムの補給になる(効能)とかの記載はされていません。
用法や効能は、薬の世界の用語なのです。
「トクホ」は言うまでもなく、食品です。
薬ではありません。
しかし、健康に良いということを表示してよいのです。
どんな表示なのでしょうか?

次回に続きます。
  


Posted by 杉謙一 at 18:10Comments(0)養生