2009年11月25日

◆医療の現在 食事療法 あれこれ 8

マクロビオティックスについては、実践しておられる方も多いと思いますが、要点のみ自分なりにまとめてみます。

玄米や全粒粉の小麦製品を主食とします。
副食は、野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を原則とします。
原則として、肉類や卵、乳製品は食べません。
砂糖を使用しません。
にがりを含んだ自然塩なら減塩は不要。
なるべく近隣の地域で収穫された、季節ごとの食べものを食べるのが望ましい。
皮や根も捨てずに用いて、一つの食品は丸ごと摂取することが望ましい。
食品のアクも取り除かない。
食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分類することを追求した。

“近代化”という言葉がある時期よく使われました。時代の指針でした。
明治維新と太平洋戦争後という二つの核があります。“近代化”への強い拍車のかかった時期です。
食べることについての“近代化”は“欧米化”とほぼ同義でした。
牛乳を飲まないから日本人は頭が劣る、肉をもっと食べないと、蛋白質が足りないよ。

1)マクロビオティックスは、こうした 食生活における近代化 欧米化と逆のベクトルです。
2)マクロビオティックスは要素に分析してしまうことへの抵抗があります。食物を栄養素に還元することへの抵抗です。例えば、丸ごと食べるとか
3)マクロビオティックスのもう一つの特徴は、食についての、一種の形而上学を背景に持つことです。
食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分類するとか、近くのもの季節のものを食べるとか。

こうしたマクロビオティックス的な考えは、現在もあちこちにあります。
信仰に近い原理主義的なものから、地産地消とか一汁三菜とか ごく 日常化されたものまで。
次回、もう少し考えてみます。


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Posted by 杉謙一 at 06:45│Comments(0)診療の徒然に
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