2008年04月25日

◆医療の現在

精神科につては門外漢なので、気楽に読んでくださいと最初に断っておきます。手許に「DSM―Ⅲ―R 精神障害の分類と診断の手引き」という本があります。既に古い版です。それによると、ヒトを評価するのに、五つの軸で診ることになっていますが、4番目の軸に心理社会的ストレスの強さが登場します。“配偶者の死”、“職場での対人関係の不調”など様々な領域を考慮することになっています。
他方、平成16年6月に日本医師会から発行された「精神障害の臨床」という本があります。
精神科専門医が身体科の医師向けにわかりやすく精神障害を解説した本です。その中に“症状からみた精神疾患の鑑別診断”という項目がありますが、例えば“興奮してわけのわからないことをいう”という症状の記載があり、以下に説明が続くという具合です。
このヒトはおかしいよというのは、普通の人間の感覚から生じる判断で、それが極まると精神科医療と遭遇するという話ですね。“頭が痛い”というと身体症状。“あそこにご先祖様が立っておられる”というと精神症状。身体症状は身体科へ。精神症状は精神科へ。とても分かりやすいですね。そして、精神科の医師は多軸評価の一つとしてストレスを評価する。では身体科の一つであある内科ではストレスをどう評価しているのかを次回考えてみます。



Posted by 杉謙一 at 05:50│Comments(0)
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