2009年10月10日

◆医療の現在 血液サラサラ再考 12

当初は、いわゆる「胃カメラ」から始った、内視鏡の医療の場での、応用はどんどん増えています。

ファイバースコープなどの技術の進歩/楽で効果のある医療をというニーズ/それに応えようと競争する医学・医療,
こうした中で、日進月歩で内視鏡を使った医療手技が、検査・治療に実用化されていく現在なのです。

上部消化管内視鏡(胃カメラ)で、食道―胃―十二指腸を観察するだけでは、ありません。
●組織を切り取って検査する:生検、
●ポリープを切り取る:ポリペクトミー
●癌細胞が確認された部分の粘膜を切除する:内視鏡的粘膜切除術 
●十二指腸乳糖部を切開して総胆管の結石をと取り出す:内視鏡的乳頭筋切開術 
●口から食べれなくなった方の胃に穴を開けて体外からチューブを挿入する:経内視鏡的胃瘻増設術
いずれも、出血が避けられない内視鏡的手技です。内視鏡下なので、止血の為の処置が充分できない可能性もあります。

こうした内視鏡を使った医療手技を受ける方で、抗血栓剤を服用している方は少なくないのです。

抗血栓剤を中止するリスクの評価、内視鏡手技の出血のリスクの評価 それぞれの専門家が、お互いの立場を踏まえて、交渉するというイメージです。
患者―主治医の治療関係の中で、進む 従来の医療と異なったイメージです。

背景には、長寿社会があります。
一人の高齢者が、たくさんの病気を持ち、たくさんの薬を飲み、様々な医療を受け、長く生きる。
それに ともなって、次々と生じる問題。

大袈裟かもしれませんが、私達は人類史での、新たな地平に立ちつつあるのかもしれません。
その結果、見えてきた新しい課題の数々。

そうした 考えに誘われる 血液サラサラ問題ではあります。


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Posted by 杉謙一 at 06:34│Comments(0)診療の徒然に
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