2009年11月24日

◆医療の現在 食事療法 あれこれ 7

突然、話が転換します。
「お前は、理想を云々するが、そんな夢みたいなことを言って どうして食っていくつもりなんだ」
こうした言い方を親が子供にしていた時代がありました。
貧しい時代です。
どうして暮らしていくかが、どうして餓えずに済むかと 同じことを意味していた時代。
こうした時代が一転して、モノがありあまる時代に急激に変わってきた日本。
生きていくキツサはむしろ増幅しているのかもしれませんが。
こうした変化は、実は、ごくごく最近生じたものです、せいぜい30年前。

もう少し、時代を遡ると、「食養生」の世界が、あります。
「食養生」に起源を持つ、玄米菜食を基本とする“マクロビオティックス”は、現代でもかなりの影響力を持っています。
桜沢如一によって提唱されました。

桜沢如一は、明治26年に生まれました。自身が病身で、石塚左玄の主宰していた「食養生」で、健康を回復したことから、この世界に目覚めました。
36歳の時、渡欧して、ヨーロッパで、東洋思想の紹介をして、有名になり、44歳の時、日本に帰国し、「食物だけで病気の癒る・新食養療法」は、昭和の初めの当時、300版を重ねる大ベストセラーになったそうです。
明治維新以降、急速に欧米化した、反動が強く出てきた時代です。
食事についても、以前の伝統食を改めて評価しようとする“マクロビオティックス”に多くの人が惹かれたのです。
ヨーロッパで、名をなし、日本に凱旋して、影響力を発揮するというパターンです。

では、“マクロビオティックス”とは どんなものなのでしょう。
次回に続きます。


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Posted by 杉謙一 at 06:36│Comments(0)診療の徒然に
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